
| 名前 | 吉田 一郎 |
|---|---|
| 役職 | ヘッドトレーナー |
| 在籍 | 10シーズン(2016~) |
チームがまだ日本一という場所を遠く見上げていた時代を知る男がいる。
仕事を終えた選手たちがグラウンドへ向かっていた時代から、クボタスピアーズ船橋・東京ベイの歩みを見つめ続けてきたチーフトレーナー、吉田一郎だ。
ロッテオリオンズでプロ野球の世界を経験し、伊良部秀輝とともに挑んだメジャーリーグ。その後、競技の枠を越えてラグビーの世界へ足を踏み入れた。
一度はチームを離れたが、2016年、フラン・ルディケ体制が始まり、スピアーズが変革期を迎えたタイミングで再び声が掛かった。
チームが変わり、時代が変わっていく中で、吉田が見続けてきたものがある。
高校時代から成長を見守ってきた立川理道との縁。そして、かつて「なぜこんなに人が来るんだ」と驚いたチームが、多くのファンに愛されるクラブへと変わっていく姿。
65歳まで現場に立ち続けた男が語る、スピアーズとともに歩んだ時間――。
取材・文:藤本かずまさ
写真:チームフォトグラファー 福島宏治
◆インタビュー全文
吉田一郎/最後に頼れる存在でありたい――スピアーズの歩みを見つめ続けたトレーナーの信念
①スピアーズ在籍中の最も印象に残る試合やエピソードを教えてください。
これ、という一つの思い出はあまりないんです。長くやっていると、そのまま時間が流れていくような感覚があります。短い期間なら、強烈に残る出来事があるのかもしれません。
「優勝が一番の思い出ですか」と聞かれれば、もちろん嬉しかったです。でも、勝った試合より負けた試合の悔しさのほうが、強く印象に残っていることもあります。
印象に残っている選手としては、やっぱりハル(立川理道)ですね。高校日本代表のセレクション合宿に来たときから見ています。当時、彼は高校代表には選ばれませんでした。
でも、そこから大学へ進み、クボタに入り、日本代表にもなった。そして僕ももう一度クボタへ戻ってきて、またハルと一緒にラグビーをすることになりました。彼と一緒にラグビーができて、本当に良かったと思っています。ラグビー選手としても、人間としても素晴らしい。本当にいい人間だと思います
②スピアーズのファンに向けてメッセージをお願いします。
このまま変わらず、応援していただければと思います。グラウンドの中から見ていて、ファンの方の数も年々増えていきました。僕はサントリーにもいましたし、神戸製鋼やパナソニックのような人気のあるチームも見てきました。そういうチームの試合にファンの方が集まるのは分かるんです。だから正直、最初は、「クボタの試合で、なんでこんなに人が来るんだ?」と思いました(笑)。
でも、それはチームに関わるいろいろな人たちが努力して、ここまで作り上げてきたものだと思います。昔からラグビーを見ているコアなファンだけではなく、「あそこで試合をやっているから、クボタを見に行こう」と思ってくれる人が増えた。もちろんラグビー自体も変わりましたけど、それ以上にクラブとして、プロの運営ができるようになったことが大きいと思います。
今回、クボタを離れることになりますが、65歳まで現場に立たせてもらえたことには本当に感謝しています。そして、ここで一つの区切りを迎えることで、次のステップへ進まなければいけない。違う世界へ踏み出す背中を押してもらったような気もしています。

【吉田トレーナーの活躍】


NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26決勝後にメディカルチームと

マキシ選手は「今シーズン最後までプレーできたのは吉田さんのおかげ」と感謝を示す
吉田トレーナーのチームへの貢献に感謝し、次のステージでの活躍を期待しています。
ありがとうございました。
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